tomiです。
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平成26年行政書士試験は、受験申込者数62 ,172名、受験者数48,869名、合格者数4,043名、合格率8.3%でした。
今日からは平成26年度民法です。
問題27 A、B、CおよびDは、共同で事業を営む目的で「X会」という団体を設立した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤ってい るものはどれか。
1 X会が権利能力なき社団であり、Aがその代表者である場合、X会の資産として 不動産があるときは、その不動産の公示方法として、Aは、A個人の名義で所有権の登記をすることができる。
2 X会が民法上の組合である場合、X会の取引上の債務については、X会の組合財産がその債務のための責任財産になるとともに、組合員であるA、B、CおよびD も、各自が損失分担の割合に応じて責任を負う。
3 X会が権利能力なき社団である場合、X会の取引上の債務については、その構成員全員に 1 個の債務として総有的に帰属し、X会の社団財産がその債務のための責任財産になるとともに、構成員であるA、B、CおよびDも各自が連帯して責任を負う。
4 X会が民法上の組合である場合、組合員であるA、B、CおよびDは、X会の組合財産につき持分権を有するが、X会が解散して清算が行われる前に組合財産の分割を求めることはできない。
5 X会が権利能力なき社団である場合、構成員であるA、B、CおよびDは、全員の同意をもって、総有の廃止その他X会の社団財産の処分に関する定めのなされない限り、X会の社団財産につき持分権を有さず、また、社団財産の分割を求めることができない。
正解は3です。
1 正しい
1 X会が権利能力なき社団であり、Aがその代表者である場合、X会の資産として不動産があるときは、その不動産の公示方法として、Aは、A個人の名義で所有権の登記をすることができる。
代表者(A)は個人の名義で登記をすることが出来ます。(最判昭47.6.2)
2 X会が民法上の組合である場合、X会の取引上の債務については、X会の組合財産がその債務のための責任財産になるとともに、組合員であるA、B、CおよびDも、各自が損失分担の割合に応じて責任を負う。
損失の分担について特に決待っていなければ各組合員の出資の価額に応じて責任を負います。(民法674条1項)
3 誤り
3 X会が権利能力なき社団である場合、X会の取引上の債務については、その構成員全員に 1 個の債務として総有的に帰属し、X会の社団財産がその債務のための責任財産になるとともに、構成員であるA、B、CおよびDも各自が連帯して責任を負う。
社団の総有財産だけがその責任財産となり、各構成員は個人的債務ないし責任を負わない。(最判昭48.10.9)
4 正しい
4 X会が民法上の組合である場合、組合員であるA、B、CおよびDは、X会の組合財産につき持分権を有するが、X会が解散して清算が行われる前に組合財産の分割を求めることはできない。
5 正しい
5 X会が権利能力なき社団である場合、構成員であるA、B、CおよびDは、全員の同意をもって、総有の廃止その他X会の社団財産の処分に関する定めのなされない限り、X会の社団財産につき持分権を有さず、また、社団財産の分割を求めることができない。
社団財産につき持分権を有さず、また、社団財産の分割を求めることはできません。(最判昭32.11.14)
以上、今日はここまでです。
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